私がチェックしているサイト(デザイン・アート編)

デザインの情報って意外と少ないから

デザイン情報サイトは多いようで意外と少ないですよね。WEB系は数多のようにあるんですけどね。今回は私がアーティストやプロダクションのポートフォリオ的なサイト以外に、デザインに関する情報源としてチェックしているサイトをご紹介します。全体の動きみたいなものを知ることも重要かと。

JDN

http://www.japandesign.ne.jp

グラフィックデザイン、建築、インテリアなど幅広いクリエイティブな情報を紹介するデザイン情報のWEBマガジン。ミラノサローネのレポートなどは毎年チェックしています。

jdn

CBCNET

http://www.cbc-net.com

アート、デザイン、テクノロジーとそれを取り巻くカルチャー関連の情報を発信するインディペンドなメディア。情報量はそんなに多くないけど、クオリティが高いです。

cbc

SHIFT

http://www.shift.jp.org/ja/

世界のクリエイティブカルチャーを紹介するトライリンガルオンラインマガジン。アーティストへのインタビュー、イベント情報、カルチャーの紹介などなど。

shift

JAGDA

http://www.jagda.org

日本グラフィックデザイナー協会のサイト。イベントの情報などはここでチェックするようにしています。 その他その年のJAGDA賞や亀倉雄策賞などの作品の紹介などなど。

jagda

私がチェックしているサイト(雑貨&プロダクト編)

定点観測は大事なのです!

情報収集はなるべくリアル店舗に行って、実物を見たり触れたりするように心がけていますが、すべてそうするのは物理的に不可能。なので便利なインターネットを巡回して定点観測をしております。ファッションやプロダクトなど画像中心であれば、PinterestやSumallyといったキュレーションサイトを活用していますが、今回はそれ以外のサイトもご紹介したいと思います。トレンドを知ったり、インスピレーションを得たりするにはおすすめのサイトです。

Fab

http://fab.com/

デザインプロダクトのアマゾンを目指し、急成長中のソーシャル・コマースサイト。1300万人の会員を獲得し、2014年、日本での展開を計画中。

fab

ETSY

http://www.etsy.com/

会員数はゆうに1000万人を超えるアメリカで大人気のDIY商品をユーザー同士が売買できるハンドメイド・マーケットプレイス。

etsy

Facny

http://fancy.com/

ユーザー自身がバイヤーでありキュレーションを行うソーシャル・コマースサイト。ティム・クック、ビル・ゲイツ、レディー・ガガなどセレブリティなども多く利用していると言われている。クールな商品がいっぱい。

fancy

Brit + Co

http://www.brit.co/

ポスト・マーサスチュワートと目される若手美人CEOのブリット・モーリンが創業したDIY、今どきのライフスタイル提案するソーシャル・コマースサイト。

brit

iOS7のデザインについて

現在、iOS7のβ版を使用しておりますが、詳細を書くとNDAに抵触する可能性があるので、デザインというか、ルック&フィールについて書きます。

アイコンのデザインについては賛否両論

デザイナーやデザインに造詣の深い人からは批判的な意見も多いアイコンのデザイン。色彩的にもいわゆる現在のWEB系UIでフラットデザインのトレンドとなっているカラースキーム(配色)と比較するとやや彩度も高いし、アイコンも統一感はなく、洗練されているものと、少々雑っぽいものがある。しかし、私が思うにこれはアイコンにフォーカスして議論する話ではなく、iPhoneのUIとして捉えるべきではないでしょうか。デザイナーは議論が末端に寄りすぎてしまう場合があるので、ここは俯瞰して考えてみましょう。

アイコン

例えば、アイコンの配色について。もし、落ち着いたカラーのみで配色してしまった場合、全体的に冴えない印象になったかもしれない。ブランニュー感も必要ですからね。そして対比の問題。あくまでもUIはコンテンツが主役なので写真やWEB画面などとのコントラストはあったほうが良いと思います。

そして、アイコンのデザインについて。恐らく、洗練されすぎたシンプルデザインのアイコンだと、iPhoneのUIとしては難しいのではないかと。難しいというのはユーザーが判別しづらいということ。ピクトグラムのようにデザインの要素をそぎ落としてしまった場合、iPhoneのホーム画面にずらっと並んでいたら、逆に識別は難しくなる。空港なんかでも、同じようなピクトグラムがずらっと並んでいると、逆にわかりづらい場合がありますよね?その場合、色彩的な補助も必要になってくると思うのです。

iOS7は単なるフラットデザインではない

今回、iOS7ではレイヤーという概念を大きく打ち出しています。例えばコントロールパネルなどのトランスルーセント(透過的)の表現により、ユーザーの前後動作をスムーズにする工夫がなされています。完全に画面が重なると、前後の動作を忘れてしまうかもしれないですから。

レイヤー

また、モーションセンサーを利用した視差表現。平面的なディスプレイに奥行きを表現させて、コンテンツ、ホーム画面、背景の各レイヤーそれぞれを際立たせました。ギミックに凝っただけでないかとおもわれる方もいらっしゃると思いますが、この表現があることで立体感を無くしたアイコンでもしっかりとボタンとして機能性を損なわずに存在することが出来るのです。

これがアイコンも背景も含めて、単なるデザインをフラット化したUIだったらどうなるか?容易に想像出来ますよね。

iOS7は単なるデザインテーマとしてのシンプル&フラット化を追求せずに、ユーザーエクスペリエンスを意識して最適化された「シンプルな考え方」のUIということなんです。

UIのデザインは難しい

5年間も変更されなかったiOSはデザインの耐用年数としては秀逸だったと言えます。それが、より洗練されるのは素晴らしいこと。シンプルの様式美に囚われ過ぎない、キャッチーさとブランニュー感も同時に表現しなくてはならないというのは至難の業だと思います。そういった意味で、iOS7は現時点において、とても理にかなったUI設計だと思います。

やはり、デザインやテクノロジーは「押し付け」であってはならない、ユーザー体験に根ざしたものでなくてはならないというのがAppleの考え方。マイクロソフトのWindows 8ではフラットデザインを採用し、パネルタイプのUIを取り入れましたが、デザインの新しさだけで、既存ユーザーの大半を置き去りにしてしまった。それではデザインの意義が薄れてしまうのです。もちろん、企業としてユーザー体験を「その先」へ進めることは大切なことですけどね。その辺、しっかり考えて実現できているのはやはりAppleぐらいかなと思います。(AppleTVとか使いづらいUIの製品もあるけれど!)

そして、今後は今までにないUIがどんどん出てくると思います。ウエラブルなコンピューティングになれば、ボタンのようなメタファーも必要なくて、音声やモーションによるコントロールが主流になると思われますし、情報は一時的な表示にとどまり、画面遷移の仕組みも大きく変わっていくでしょうね。iWatchとかどういうUIを搭載するのか楽しみです。

寄藤文平の夏の一研究

銀座にリサーチに行ったついでにGGGで開催されている「寄藤文平の夏の一研究」を見に行って来ました!

寄藤さんと言えばJTの「大人たばこ養成講座」「マナーの気づき」など、独特のイラストレーションで有名ですが、今度の展示会では、寄藤さんのアイデアの源泉を垣間見れるとてもユニークな展示となっていました。

過去の作品の展示というありきたりの内容ではなく、今回の展示会にあわせて作られたインスタレーション的な展示物。世の中のスケールをシンプルなイラストで表現しているものが面白い。

そして、地下の展示がとても面白かった。岩波書店の「千利休―無言の前衛」という赤瀬川 原平さんの本の装丁を考えるというテーマで、黒板にチョークの手書きで書かれた装丁デザインのコンセプトワークがずらりと並んでいる。

ひとつひとつにアイデアの発想や着眼点などが書かれていて、寄藤さん独特な思考法が垣間見れる。なるほど、これが「夏の一研究」なわけだ。

そして、見終わったら中央のテーブルに置いてある作品の脇に、チョークで「正」の字で投票する。展示の内容もアイデアもとってもユニーク。

装丁デザイナーはもとより、アイデアが仕事の人は是非見てほしいなと思わせる内容でした。今月末まで!

ギンザ・グラフィック・ギャラリー 第313回企画展
寄藤文平の夏の一研究
会期=2012年9月3日(月)〜9月29日(土)
開館時間=11時〜19時 ※土曜日は18時まで
休館=日曜・祝日

花森安治のデザイン

花森安治という人物をご存知でしょうか?『暮しの手帖』の名物編集長として知られ、亡くなる直前まで執筆、取材、編集を自ら行い、さらに表紙の装丁や挿絵まで手がけていた凄い人です。手で切り貼りしたり、定規や筆を使って作り上げた作品は、時代を超越して素晴らしいの一言。昨今の作家・アーティストに多大な影響を与えたのは言うまでもないでしょう。本書は花森安治の装丁デザインや貴重なラフ画を300点掲載。眺めているだけでワクワクしてきます。

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キギ展に行って来ました

キギ展

アートディレクター植原亮輔さんと渡邉良重さんは、2012年1月にDRAFTを退職して「キギ」という新会社を設立されました。「キギ展」は二人の13年間におよぶクリエイティブの集大成ともいえる展覧会です。場所はギンザ・グラフィック・ギャラリー。

「PASS THE BATON」や「THEATER PRODUCTS」などのプロジェクトの実験的な印刷物、「hope forever blossoming」や「HOTEL BUTTERFLY」などの斬新なプロダクトの数々をじっくり、たっぷりと眺めてきました。これだけの作品をまとめてみることはなかなか出来ないから貴重な体験ですね。自分も最近は仕事でアウトプットするばかりだったから、すごく癒されたような気持ちになりました。クリエイティブに触れ合うことは大切ですね。

開催は5月30日までだから、まだの人は急いで!!

【関連リンク】
http://ki-gi.com/

Unseen – ミエナイモノ

昨日は早上がりして松堂今日太氏と宮本亜門氏による2人展「Unseen – ミエナイモノ」のレセプションに行って来ました。

場所は渋谷にあるアートなコミュニティ空間「SUNDAY ISSUE」。平林奈緒美さんがロゴをデザインしたということもあって、一度行ってみたいなと思っていました。

繊細なガラスオブジェとライティングが素敵でした。小さなギャラリーを使ったインスタレーション作品は自分も入りこんでしまうような一体感があって楽しいですね。あらためて、アートに触れる有意義さを実感した素晴らしい時間でした。

この度、SUNDAY ISSUEでは、松堂今日太と宮本亜門による2人展、“Unseen”を開催いたします。

ガラス作家、舞台演出家としてそれぞれ活動している2人は、2008年の“GOØD DESIGN”展より内なる意識を表現する試みとして、KYOTA!&AMONというアートワークユニットをつくり、作品を制作し、展示して参りました。

2回目の展覧会となる今回は、2人の作家の共通のキーワードである、 ミエナイモノ について、松堂はガラスを使用し、宮本は木材を使用して、新作を発表いたします。

SUNDAY ISSUE

〒150-0002
東京都渋谷区渋谷 1-17-1 美竹野村ビル2F
TEL : 03-3797-1288
URL : http://www.sunday-issue.com
MAIL:info@sunday-issue.com
アクセス : 渋谷駅13番出口 徒歩0分

営業時間:
火 – 金 13時 – 20時
土・日・祝 12時 – 19時
月 定休(祝日の場合も休みとなります)
※営業時間/お休みは異なる場合がありますので、
詳しくはWEBの「Calendar」をご覧下さい。

MILANO360° – ミラノサローネ2011を体験しよう!

4月12~17日にミラノで開催されたミラノサローネ2011。その展示会の様子を360°カメラで実現したサイト「MILANO360°」が面白いです!MAPや出展社から写真を選んでグルグル見て、ミラノサローネをバーチャル体験して楽しみましょう!

MILANO360

2K540 AKI-OKA ARTISANに行ってきました

今日は日本橋に出かける用事があったので、帰りがけにJR秋葉原駅とJR御徒町駅間高架下のスペースを使い、「ものづくり」をテーマにショップと工房、カフェなどが集合する商業スペース「2K540 AKI-OKA ARTISAN」に立ち寄ってみました。

台東区のデザイナーズビレッジから巣立った企業も上野や浅草界隈に多くて、イースト東京エリア(というとカッコイね!)はモノ作り&デザインの会社が増えてきています。この商業スペースもそういう企業さんが多いのかなと思ったけど、ほとんど知らないお店ばかりでした。(デザインフェスタなどによく出展されている「hacoa」さんぐらいだった)

コンセプトはとても素晴らしいのですが、出展企業やワークショプの内容などが、本来の「モノ作り」と少々乖離しているようにも思います。なんていうと偉そうですが、ナガオカケンメイさんらがやっている「NIPPON VISON」「60 VISON」のように、日本の地域産業や伝統工芸を活かしたブランドのベースステーションみたいなものがあって、モノ作りでこういう情報発信していますよとか、オーガニックなカフェもあって器とかも〇〇の陶器ですよ、というのが個人的には面白いのではないかと思ったのでした。

そんなわけで今後の発展に期待です!

GAPがロゴをリニューアル→撤回

ファストファッションの代名詞的なブランド、「GAP」が10月4日にロゴをリニューアルしました。しかし、あまりの評判の悪さから1週間足らずでロゴを元に戻すことになったようです。左が新しいロゴ。なんというかボールドなのに弱い印象。予定されていた新しいロゴに関するクラウドソーシングプロジェクトも中止となってしまったようです。

企業がロゴをリファインするとき、それは「企業イメージの刷新」ということに他ならないのですが、失敗するとかえって「イメージダウン」になってしまうこともあるため、諸刃の剣とも言えます。また、ロゴデザインの出来映え以前に、一度決定したものをすぐに覆してしまうと、その企業の意思決定能力が問われてしまうことにもなりかねません。

今回の件においては、GAPはカスタマーの声が大事ということなのでしょう。facebookのようなソーシャルメディアなどで、カスタマーの声が可視化されやすくなったので、ブランドの情報発信に対してのレスポンスはまさにリアルタイムです。今までであれば多少強引に乗り切ることが出来た事も、これからはどんどん難しくなってくることでしょう。

しかし、その特性を上手に利用してマーケティング活動を行えば、ブランドメッセージの浸透やカスタマーとの関係性もより強固なものになっていくはずです。