「ゴー・ビトゥイーンズ展」を見てきました

gobetween

異なる文化、現実と想像、大人と子ども、
あらゆる境界を行き来する子どもたちが放つ「生きるちから」

19世紀後半のニューヨークで貧しい移民の暮らしを取材した写真家ジェイコブ・A・リースは、英語が不自由な両親の橋渡しとしてさまざまな用務をこなす移民の子どもたちを「ゴー・ビトゥイーンズ(媒介者)」と呼びました。
本展は、異なる文化の間、現実と想像の世界の間など、さまざまな境界を自由に行き来する子どもの性質に注目し、子どもの視点を通して世界を展望しようとする試みです。世界各国の優れたアーティスト26組の作品に表れる子どものイメージを通して、社会で起こっているさまざまな事象に注目し、政治、文化、家族など子どもを取り巻く環境と、彼らが直面する諸問題に目を向けます。さらに、遊びや夢、記憶などをキーワードに、大人の常識や伝統の枠組みにとらわれない子どもの創造性と、その多様な感覚に迫ります。
環境に翻弄される存在であると同時に、行き詰まった情況の突破口ともなり得る子どもの潜在能力は、未来への鍵となることでしょう。境界を超える子どもの姿を通して、より多様な価値が共存する、新たな世界への可能性を探ります。

昨日は墓参りの帰りに、六本木は森美術館にて開催していた「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」を見てきました。

展示内容はジェイコブ・A・リース、ルイス・W・ハインといった、フォトジャーナリズムの草分け的な写真家が撮影した19世紀末〜20世紀初頭のアメリカの移民の子どもたちの様子を収めた写真展示をはじめ、現代のアーティストによる子供をイメージした、写真・アート・インスタレーション作品展とのこと。

まず、率直に感想をのべると、今回の展示会については自分の予想とは全く異なるものでありました。というのも、見ている途中で強い違和感を感じてしまったのです。

それは、「こどもを通して見る世界」ではなく、完全に「大人を通して見る世界」だと思えてしまったから。社会問題に絡めながらも、子供が強く生きるメッセージを発信していたり、世界の子どもたちの創造性を伝える内容だと思っていたのだけど、ちょっと偏見になってしまいますが、アーティストにありがちなペシミズムが漂っています。

完全に、大人が伝えたいことになってしまっているなと感じてしまいました。ジャーナリズムなのか、社会風刺なのか。展示の内容、構成のちぐはぐさが気になります。大人のバイアスによって、子供の自由で奔放な世界がどこか歪んだものに見えてしまうのは残念です。もちろん、作品それぞれの表現は素晴らしいものですし、そういった趣旨を最初から理解してみるとまた違った感想も出てくるのかもしれないですが。

子供の集まる夏休み、親御さんもこの展示会のタイトルに反応して見に行かれる人も多いとは思うけど、お子さん連れで見るには少し難解すぎるのではないでしょうか。もちろん、世の中の問題を取り上げることも、アートでどんな表現をするのも結構なのですが、「こども」というタイトルをつけることの重たさを感じてほしい、そう思いました。

ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界

 http://www.mori.art.museum/contents/go_betweens/about/index.html

 

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