あるギルドマスターの回顧録

昔々のお話。とある外国製のオンラインゲームにハマっていたときに、ギルドマスター(ゲーム内のグループリーダーです)を数年間やっておりました。

ギルドというのはゲーム内で複数のプレイヤーが円滑にゲームをプレイするための組織で、ゴールドやアイテムを共有したり、メンバー間でプライベートなチャットが利用出来るようになります。わたしの所属していたギルドはキャラ数で200人以上、ゲームのコアタイムには同時接続していたメンバーが50人を超えるときもありました。最終的に私が引退してしまったタイミングでメンバーが独立してギルドを結成したり、他のギルドに移転したりしてしまって、現在はほとんど活動しておらず、身内でほそぼそとやっている感じのようです。

一番アクティブに活動していた時期は、毎晩、メンバー同士で経験値や資源を集めるために活動し、ダンジョンに潜り、終末はレイドという10人か25人ほどのグループで大型のダンジョンを攻略してボスを討伐しにいくイベントを開催していました。その攻略の進捗を他のギルドと競い合うという部分なんかも面白かったです。

そのときの体験はまるで実社会の縮図さながらで、ゲームながらにいろいろと勉強になりました。そのときに学んだこと、やり方は意外と役立つ部分もあったので、ちょっとだけ紹介したいと思います。

以下、ゲームの話ですので興味のある方だけどうぞ!

目的をはっきりさせる

そもそも、ゲームの世界ですので、目的が一致するプレイヤー同士が集まらなければなりません。最初は人を集めるために、パブリックなチャットで勧誘活動するのですが、ギルドの目的が明確でないと、せっかく入隊してくれたメンバーもズレを感じて途中でやめてしまうでしょう。カジュアルプレイなのか、ハードコアスタイルなのか、ダンジョンの攻略を多人数でやるのか、少人数でやるのか。そこはしっかりと明文化する必要があります。ギルド立ちあげ時にそこら辺が明確になっていればよいですが、曖昧なままでいるギルドは途中でプレイヤー同士の方向性の違いが表面化して衝突することもあるでしょう。

リクルーティング

何はともあれ人集めがこの手のゲームの一番難しいところ。大手で実績のあるギルドは入隊希望も連日のようにあるので困りませんが、立ちあげたばかりのギルドはなかなか思うように集まらなかったりします。ゲームでは最低限5人いれば遊べるダンジョンもありますが、10人や25人規模のダンジョンともなると、ポップ数(同じ時間帯に接続している人)が、その倍近い人数でないと実行が難しかったりします。まずは、小規模ギルド同士で合同するなどして継続的なイベント開催を目指します。そのうちにその実績を聞きつけて入隊してくれる人もいれば、合同先のギルドからの移籍などがあるかもしれません。このとき、露骨な引き抜きなどを行うと、後々のトラブルになりますので気をつけましょう。外部から助っ人をお願いしていた場合、後々自分たちのギルドで人数で足りるようになったときに、その人に声をかけることは礼儀として忘れないことです。

ルール作りと運営

ゲームの世界と言えど、それなりの人数が集まれば様々な問題が起きるものです。未然に防ぐためにも簡単なルールを作り運用することが大切です。大所帯のギルドの場合はギルドマスター1人では管理しきれないので、オフィサーと呼ばれる事務方の仕事を手伝ってくれる人を数名ほど任命しましょう。大抵は立ちあげ時の古参メンバーだったりしますが、運営に貢献してくれた人なんかも登用すると良いと思います。しかし、情熱的な人ほど冷めるのも早いものですから、淡々と仕事をこなせる人のほうがどちらかと言えば向いている仕事です。ルールに関しては最小限の内容で必要なことを少しずつ付け足していくのが良いと思います。ガチガチでシリアスなルールは途中で破綻する場合があるからです。

報酬は公平かつ厳正に

しかしながら一番トラブルの元となるボスからドロップする戦利品など報酬の分配についてはしっかりと決めましょう。ゲームといえども他人同士が同じ時間を共有する理由は報酬があるからです。この部分がきちんとしていないと、トラブルが起きた時にギルドそのものが崩壊する危険があります。報酬については同じ装備を使えるライバルがいるので、極力公平に分配できるシステムを導入します。公平に分配する方式は、新規参加者がいきなりレアなアイテムを取得するときがあり、毎週参加しているベテランメンバーが面白くないと不満を漏らす場合があります。完全に抽選式にするか、参加率の高い人を有利にするかはイベントの規模などで決めると良いかもしれません。参加数に応じて取得したポイント使ってオークションで入札する仕組みや、参加率と取得率を割った数値を指標に使う方式などがあります。

予定を未定にするべからず

もう一つ大事なのはスケジュール。同じ時間に人を集めるために、予定の周知と参加メンバーの管理はしっかりとおこないましょう。私がやっていたゲームはゲーム内のカレンダーから参加希望を出すことが出来たので、多数の参加希望があった場合は抽選としていました。当日に申請する人より前日の締切期日までに参加表明してくれた人が優先など厳格な管理が必要です。またお留守番になってしまった人は次回優先参加などの配慮は必要です。参加表明をしたのにもかかわらず毎度遅刻する人や、ドタキャンが多い人はきちんと注意することも忘れてはいけません。とにかく継続的な運営においては、やるかやらないかを曖昧にせず、参加する人にもきちんと意思表明してもらうことが大切なのです。

人のトラブルにどう対処するか

そして、一番頭を悩ますのが人の問題。最初は少人数のアットホームなギルドでも、人が増えてくればさまざまな考え方、スタンスの違いが出てくるでしょう。意見の衝突から揉め事に発展してしまう場合もあります。こういうときはみんなの前で言い合いを長引かせないために早めに収束させ、個別に言い分をしっかりと聞き、善処するよう約束しましょう。何事も穏便に解決するのは難しいけど、関係ない人を嫌な気持ちにするのはNG。何度も揉め事を起こしてしまうトラブルメーカー的な人もいます。あまりに過ぎた物言いや他人の誹謗や中傷続けるようであればギルドマスターはその人にやめてもらうことをお願いしなくてはならないでしょう。何事もギルドの憲章に則った判断にするべきです。

と、まぁこんな感じでやっておりました。たかがゲーム、されどゲームではありますが画面の向こう側にいるのが人間である以上、実社会と同じような仕組みが必要なのです。よく、なんでゲームなのにそこまでするの?って言われることもありましたけどね(笑)

「あるギルドマスターの回顧録」への2件のフィードバック

  1. ゲーム=遊び は真剣にやらないと面白く無いですからね〜
    実生活 いい加減なヒトは ゲーム内もいい加減ですね
    真面目で努力するヒトは ゲームの世界でもキチンとやっていけるんですよねえ

    顔を合わせてなくて こんなテキストのやり取りでも
    人間性は伺えます ましてやお話して コンセンサスを取って
    となって来ると実社会のヒトのやりとりと同じですよねえ

    目的意識が明確な分 楽しいし 揉めるとややこしい世界だと想います

    私もヒトリで遊ぶゲームは楽しくないですねえ
    Co-opと呼ばれる協力して遊ぶゲームが好きです

  2. kagishippoさん、メッセージありがとうございます!
    長文失礼しました。やっぱりCo-opのように協力、連携してクリアすると達成感はありますよね!やはりギルドでも挨拶とかお礼とかきちんとできる人はなんでも上手だったし、一緒にいても楽しいですね。^o^

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